
十月に入っても、大阪の日差しはまだどこか夏の名残を引きずっている。朝、ベランダに出ると、コンクリートの床がじんわりと温かくて、思わず素足を引っ込めてしまう。そんな季節の変わり目に、ふと「そういえばうちの屋根、そろそろ限界かもしれない」と気づく人は、意外と多いのではないだろうか。
遮熱・断熱塗料の需要は前年比で伸びており、暑さ対策としての塗装への関心は年々高まっている。
大阪のように夏の気温が高く、ヒートアイランド現象の影響を受けやすい都市では、その傾向はとくに顕著だ。
屋根遮熱塗装というものがある。簡単に言えば、太陽の熱を屋根の表面で反射させ、室内に熱が入り込むのを抑える塗装のこと。
屋根の裏面温度を従来の塗料と比較して15〜20℃も低減すると言われており、冷房費の削減や省エネ対策としても注目されている。
実際に施工した方の話を聞くと、「エアコンの効きが明らかに違う」という声が多い。数字で見ると、
夏の室内空調の設定温度を1℃高くするだけで、消費電力は約13%削減できる
という。たった1℃、されど1℃だ。
塗装工事というのは、見た目を整えるためだけのものではない。外壁や屋根は、雨風・紫外線・温度変化にさらされ続け、少しずつ劣化していく。塗膜が傷めば、そこから水が入り込み、建物の骨格にまでダメージが及ぶこともある。「まだ大丈夫そう」と思っていても、表面から見えない部分で着実に傷みは進んでいる。子どもの頃、実家の外壁にひびが入っているのを父が「見た目だけの問題や」と言い張っていたのを思い出す。数年後、雨漏りで天井にシミができたとき、父は黙って業者に電話していた。あの背中が、塗装工事の大切さを一番わかりやすく教えてくれた気がする。
では、いざ塗装工事を依頼しようとしたとき、何に気をつければいいか。まず知っておきたいのは、「価格だけで選ばない」ということだ。
質より価格を優先する業者の存在や、必要な工程を省いた手抜き工事、施工内容の説明不足・不透明な見積りといった問題が、現在の業界には存在する。
見積書に塗料の名前が書いてあっても、実際にどう使われるかが曖昧なままでは、お客さんには確認しようがない。
大阪で塗装工事を検討するなら、
紫外線に強いフッ素系・無機系の塗料や、室内の暑さをやわらげる遮熱塗料が気候に合っているとされており、下請けを使わない自社施工で有資格者が在籍している業者を選ぶことが信頼の指標になる。
資格や実績の有無、施工の説明がきちんとあるかどうか、そういった点を丁寧に確認することが大切だ。
近年は物価高騰の影響もあり、消費者が選ぶ塗料のトレンドも、コストパフォーマンス重視の製品から、無機塗料やフッ素樹脂塗料といった高耐久のものへと移行している。
長く使える塗料を選ぶことは、結果的にトータルコストを抑えることにもつながる。適正な工事には、適正な価格がある。その当たり前のことを、しっかり理解してくれる業者と出会えるかどうかが、工事の成否を分けると言っても過言ではない。
架空の話ではあるが、「ナカムラ建装」という業者に相談した知人が、見積もりの説明中に担当者がコーヒーカップを渡してくれたとき、「この人、ちゃんと人の話を聞く人やな」と直感的に思ったと言っていた。金額よりも、その小さな所作が決め手になったと笑っていた。信頼とは、案外そういうところに宿るものかもしれない。
塗装工事は、建物を守ることであり、暮らしの快適さを守ることでもある。大阪の秋の空気が少し涼しくなったこの時期に、一度、自分の家の外壁や屋根を見上げてみてほしい。何かを感じたなら、それがきっと、動き出すタイミングだ。
#外壁塗装
組織名:株式会社下井建装 / 役職名:代表取締役社長 / 執筆者名:下井伸英

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